描述
先駆例を提唱者が解説した好著、待望の邦訳
徒歩・自転車・公共交通により15分でアクセスできる範囲に生活機能を集める「15分都市」構想。孤立から気候変動まで地球規模の課題に挑むアイデアを先駆けて実践する、パリ、ミラノ、ポートランド、メルボルン、釜山などの都市政策について、提唱者自らが解説した『The 15-Minute City』待望の邦訳。
【目次】
序文[ヤン・ゲール]
日本語版に寄せて
はじめに
1 章 私たちは、今、ここで変わらなければならない
都市化の課題と環境への影響
IPCC – 都市連合
アーバニティ──諸刃の剣
グローバルレベルの健康被害
世界経済への影響
15 分都市による持続可能な将来
2 章 分断された都市を旅する
グローバル・アーバンの綴織
都市と自動車の台頭
1920 年代のイノベーションの影響
機能主義の影響
ル・コルビュジエの都市構想
ル・コルビュジエの遺産
ル・コルビュジエのヨーロッパでの影響
余話
3 章 都市時間の歴史
自然のサイクルから機械時計へ
時間厳守の進展
産業の発展
都市生活において時間管理をするようになった影響
4 章 時間の地理学
ヴォートラン・ルッド賞
トルステン・ヘーゲルストランドと時間の地理学
都市の時間の内省
人間中心の都市への道
近接性──有用な時間を取り戻すために
近接性──生活の質を高める
5 章 将来を再興するために過去を探索する
昔の活力の残響──よみがえる都市空間
近接性と福利への道を拓く
復活の始まり──アムステルダム
近接のための都市再考
6 章 都市の「かたち」「リズム」そして「時間」
調和の中で生きる:スマック・カウサイ
都市の循環型生活の再発見
近隣住区 vs. アーバンスプロール
変化の種
近隣地域の再生
場所の感覚
7 章 都市の変化、その50年を読み解く
過剰で圧倒的な世界でつながりを求める
ニレスから COVID-19 までのテレワークの影響
緑の復興と暮らしやすい都市
COVID-19 の都市への影響
再発見された近さの価値
8 章 15分都市の創成期
複雑性のレンズを通して見る都市生活
スマートシティからサスティナブルシティへ
ロンドン・イニシアチブ
ヒューマン・スマート・シティからリビング・シティへ
C40 都市とノーベル賞受賞者ユヌス教授
9 章 15分都市:近接革命
都市が先導する
レジリエンスへの移行
多心型の近接性へ
多様な場所のための 15 分都市
近接性、複合用途、生活の質
時間的・空間的な近接性
新たな近接性を探る
バランスのある地域を目指して
創造的な再開発、そして再利用
10 章 ポルト・ド・パリ計画と15分都市の出現
ポルト・ド・パリ・プロジェクト
社会生活の質を示す指標
15 分都市論:方法論
パリが先導する
パリ 15 分都市の誕生
11 章 パリと15分圏都市のグローバル展開
都市の将来を再構築する:15 分都市の出現
都市のレジリエンスの実践──パリが目指す 15 分都市
パリ:世界中の都市にインスピレーションを与える都市変革
空きビルを住宅に転用する
放棄されたテクニカル・サービス・ステーションの再利用
単一用途の歴史的建造物を複合用途に転換する
ブラウンフィールドを転換する
歴史的な軍用地が新たな地区に生まれ変わる
殺風景な行政ビルを新たな中心地に再利用
市民を地域民主主義に巻き込む
15 分都市:パリの変革に向けた青写真
12 章 ミラノ:近接して暮らす
都市のレジリエンスと復興戦略
近接性を受け入れる:ミラノの都市革新
ミラノの都市再開発への道
13 章 ポートランドの持続可能性への道
近接性のパイオニア:ポートランドの都市改造
ポートランドがとった道──都市の持続可能性をめぐる歴史的資産
14 章 クリーブランドと自動車産業
産業と不平等:クリーブランドの物語
ビブ市長の 15 分都市計画──クリーブランドの再生
近接性を受容──クリーブランドの変革
15 章 ブエノスアイレスの未来:近接性と持続可能性
ル・コルビュジエからラウラへ:ブエノスアイレスの都市景観の進展
ブエノスアイレス──熱波から緑の街路に
過去と未来の架け橋:ブエノスアイレスのマイクロセントロ
16 章 スース:都市圏レベルで近接性を実現する
都市発展のバランス:伝統と近代の間で
スースの 15 分都市:新しい都市のロードマップ
15 分都市スース:持続可能性の青写真
17 章 メルボルン:20 分都市のパイオニア
「メルボルン計画 2017-2050 年」
グローバルに集まる学生が都市イニシアティブを革新する
持続可能性を目指して学生と活動する
近隣住区の再活性化
18 章 釜山:豊かな近接性に向かうテクノロジー・スマートシティ
15 分都市構想を推進する
豊かな近接性──釜山の革新的イニシアティブ
近接性と参加──釜山の将来
19 章 小さな町も触発されている
プレシェフ:1283 年から 2023 年
持続可能性へのプレシェフの道──自転車と公園
プレシェフのグリーンモビリティ──受賞プラン
サン・ヒレール・ド・ブレスマス──南フランスの素敵な暮らし
フランスの 15 分村の話
ロレンツェッティの構想──持続可能な近接性へのタウン計画
豊かな近接性を通して村を再生する
20 章 スコットランド/イル=ド=フランス:明日の 20分圏都市
国家および地域の近接戦略
20 分圏域によるスコットランドの活性化
スコットランドのビジョン:政府の政策と地元への影響
スコットランド流の近接性
イル=ド=フランスの 20 分圏
新たなイル=ド=フランス:20 分計画と近接性
多心型近接性
都市の近接性:21 世紀のアプローチ
21 章 デジタルテクノロジーと人々の受け止め方
近接都市のためのデジタルテクノロジー
プロキシミティ・フレスク
おわりに 明日の都市を慈しむ:豊かな近接性が要になる
あとがき 都市と私たちの未来をもたらすものとは?[マーサ・ソーン]
訳者あとがき 15 分都市の体験から考える[矢作 弘]
訳者あとがき 血の通った温かい15分都市のために[大谷 悠]
索引
カルロス・モレノ、[序文]ヤン・ゲール、[あとがき]マーサ・ソーン 著/矢作弘、大谷悠 訳
著者
Carlos Moreno (カルロス・モレノ)
コロンビア生まれのフランス人科学者。パリIAE – ソルボンヌ大学(パンチオン)・ビジネススクール准教授。ETI ラボ(Entrepreneurship-Territory-Innovation Chair)の共同設立者兼科学ディレクター。インテリジェント制御による複雑系システムのモデリングに根ざした学際的な国際研究者であり、都市と生活の質の向上の分野で先駆的な貢献をしてきたことで著名である。
序文 寄稿
Jan Gehl(ヤン・ゲール)
あとがき 寄稿
Martha Thorne(マーサ・ソーン)
訳者
矢作 弘(やはぎ・ひろし)
龍谷大学名誉教授。博士(社会環境科学)。著書に『コロナで都市は変わるか』(単著、学芸出版社、2020年)、『都市危機のアメリカ』(単著、岩波書店、2020年)、『トリノの奇跡』(共編著、藤原書店、2017年)『中心市街地活性化三法改正とまちづくり』(共編著、学芸出版社、2006年)、『大型店とまちづくり』(単著、岩波書店、2005年)、『ロサンゼルス』(単著、中央公論新社、1995年)。翻訳書に、ニューヨークタイムズ編『ダウンサイジング オブ アメリカ』(単訳、日本経済新聞社、1996年)。
大谷 悠(おおたに・ゆう)
まちづくり活動家・研究者。1984年東京生まれ。2010年単身渡独、2011年ライプツィヒの空き家にて仲間とともにNPO「日本の家」を立ち上げ、以来日独で数々のまちづくり・アートプロジェクトに携わる。2019年東京大学新領域創成科学研究科博士後期課程修了、博士(環境学)。主な著書に、『都市の〈隙間〉からまちをつくろう』(単著、学芸出版社、2020年)、『CREATIVE LOCAL-エリアリノベーション海外編』(共著、学芸出版社、2017年)など。





